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小説 (story)

踊る人形の冒険 (danc)

11670    エルシィは床の上にくずおれていたんで、俺たちは顔と顔を向き合わせた格好だったんです。
11671    俺も武器を持ってたんで、拳銃を取り出して、旦那を脅かして逃げようとしました。
11672    けど向こうが撃ちやがって、外れて、俺も同時にぶっ放して、向こうが倒れちまいました。
11673    俺は庭を踏み越えていったんですが、走りながら、後ろの方で窓を閉める音が聞こえました。
11674    神に誓って、みなさん、偽りはひとつもねえ。
11675    あとはもう、あの少年がこの手紙を持ってきて、俺はカケスみたいにここへのこのこやってきて、あんた方に捕まった、それだけです。」
11676    馬車はもう、アメリカ人が話すうちに着いていた。
11677    その中には制服の巡査がふたりいた。マーティン警部は立ち上がり、犯人の肩に手をかけた。
11678    「さあ行こう。」
11679    「ひと目あいつに!」
11680    「ダメだ、まだ意識が戻ってない。
11681    シャーロック・ホームズ先生。
11682    今度も大事件があったときは、そばでご一緒する幸運にめぐまれたいものです。」
11683    我々は窓際に立って、馬車の遠ざかってゆくのをながめた。
11684    私が振り返ると、犯人が卓上に投げていった、くちゃくちゃの紙切れが目に入る。

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