小説 (story)
11555 「なぜおわかりで?」
11556 「逃げることはすなわち、罪の自白です。」
11557 「では捕まえに行きましょう。」
11558 「じき、ここへ来ます。」
11559 「えっ、なぜわざわざ?」
11560 「手紙でそう頼んだからです。」
11561 「そんなバカな、ホームズさん!
11562 来いと言って来るやつがありますか。
11563 そんなことをしたら、かえって疑って逃げてしまうじゃありませんか。」
11564 「僕も、あの手紙の作り方は知っているつもりです。」とシャーロック・ホームズは言った。
11565 「事実、間違いではなさそうです、その紳士がご自身で邸内へおいでですから。」
11566 一人の男が玄関へ続く道を、大股に歩いてくる。
11567 背が高く、顔は浅黒く端正。
11568 灰色のフラノのスーツに身を包み、パナマ帽という出で立ち。
11569 もじゃもじゃのあごひげに、大きく前にとんがった鼻。
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