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小説 (story)

踊る人形の冒険 (danc)

11366    まず我々は第一にこの不幸な地主の遺体を調べた。
11367    そのがっしりとした体躯が、部屋を横切るように倒れていた。
11368    着衣は乱れており、あわてて起きたことを思わせた。
11369    弾は正面から撃たれ、心臓を打ち抜いたあと、体内に残ったらしい。
11370    即死で苦しむ暇もなかったはずだ。
11371    硝煙は化粧着にも手にも残っていなかった。
11372    老医師の話では、妻も顔にはそのあとがあるものの、手にはなかったとのことだ。
11373    「手にないだけでは何もわからない。
11374    —もっともあれば、一目瞭然だが。」とホームズは言った。
11375    「弾の込め方がまずくて火薬が後ろへ吹っ飛ばない限り、何発でも跡を残さず撃つことができる。
11376    キュービット氏の遺体はもう動かしてもよろしいでしょう。
11377    それから先生、夫人を撃った弾は、まだ摘出してませんね?」
11378    「そのためには大手術が要りますからな。
11379    しかしリヴォルヴァには四発残っておって、二発で二人負傷、勘定はぴったりですな。」
11380    「一見は。」というホームズの声。

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