小説 (story)
11248 だから、解き明かすのにちょうどいい時がくるまで待つことにした。
11249 だが返信はなかなか来なかった。
11250 もどかしくも二日が過ぎ、ホームズは呼び鈴にずっと耳を傾けていた。
11251 二日目の夕べに、ヒルトン・キュービットから手紙が一通届いた。
11252 それによれば、その後の身辺は静穏だが、その日の朝、また日時計の上に長い書き込みがあったからと、その写しが同封されていた。
11253 この通りだ。
11254 ホームズは数分のあいだ、この奇怪な帯状の絵に見入っていたが、突然声を上げて立ち上がった。
11255 驚きとおののきが入り交じり、顔が憔悴している。
11256 「様子を見すぎたか。」とホームズは言った。
11257 「今夜の北ウォールシャム行きの汽車は?」
11258 私は時刻表を繰ってみた。
11259 最終電車が出たばかりだ。
11260 「では朝食を早めにとって、朝一の汽車に乗らねば。」とホームズが言う。
11261 「可及的速やかな行動だ。
11262 来た!
Go to Dashboard (guest)