小説 (story)
10257 おそらく今日一日中行っている事でしょうから、お仕事のお邪魔になるようなことはないはずです。
10258 私どもは家政婦を雇っておりますが、年老いてもうろくしていますから、たやすくごまかせますわ」
10259 「結構です。
10260 反対じゃないだろうな、ワトソン?」
10261 「とんでもない」
10262 「では、私たち二人で参ります。
10263 あなたはどうなさるおつもりですか?」
10264 「私は街にいる間にいくつかの用事があります。
10265 十二時の列車で帰るつもりですから、いらっしゃるまでには家に戻ります」
10266 「では、午後の早い時間に、またお目にかかりましょう。
10267 私自身、少々用事があるものですから。
10268 ときに、こちらで朝食でもいかがですか?」
10269 「いえ、もうお暇します。
10270 あなたにお任せした今、ずいぶん気が楽になりました。
10271 午後、お会いできるのをお待ちしております」
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